放射能って何?

 

放射能
放射能コワイ!と、いいますが・・・放射能ってどんなものか正しく理解していますか?

やみくもに怖がるだけじゃなく、しっかりとした知識をみにつけ、適切な対策をとりましょう

答え

放射能と放射性物質と放射線、全部似たような言葉でわかりにくいですが、それぞれに別の意味がありますのでご注意ください。

一般に放射能は放射性物質のことと思われがちですが、正確には放射能とは「放射線をだす性質、あるいは能力の事」を指します。放射能をもっている物質のことを放射性物質と呼びます。しかし、マスコミなどの影響で放射性物質=放射能というイメージが定着してしまい、現在では放射能=放射性物質が一般的となってしまいました。

 

 

ほたる


それでは肝心な、放射性物質と放射線の関係を説明します。

放射性物質と放射線の関係は、蛍と蛍の光の関係に例えることができます。蛍が放射性物質なら、蛍の光は放射線と例える事が出来ます。このふたつはしっかりと区別しなければいけません。




放射能
放射線にはたくさんの種類があります。
今回の原発事故後の対応としては、γ線の測定を測定対象としておりますが、なぜγ線の測定なのか、どうして他の放射線はできないのか?考えてみましょう。

答え

放射性物質が発する放射線にはx線、α線、β線、γ線、中性子線など、他にも様々なものがありますが、その中でγ線は他の放射線と比べて核種分析が容易で、今回の原発事故以降も、汚染の目安として測定対象にされています。

 

放射線


他の放射線は核種分析が難しく、なおかつ長時間かかるために現実的に厳しいのが現状です。 ストロンチウムやプルトニウムなどは、測定する前にその物質を抽出しなくてはなりません。例えばストロンチウムを抽出し、測定する一連の流れで2~3週間ほどの時間がかかると言われています。

 

特に、農産物などの食品の場合は腐敗などの問題がありますので、セシウムなどのγ線を目安に、汚染の状態を判断する以外に方法がありません。

 


放射能
核種別放射能(γ線)の測定において、現在行われている検査は、主にゲルマニウム半導体式とNAI(TI)シンチレーション式の検査です。

それぞれどんな特徴があるか、勉強してみましょう。

答え

測定器

 

今現在、放射能の強さを測定する機械は多くの種類がありますが、放射能の強さをそれぞれの放射性物質ごとに計れるもので、多く使用されているものはヨウ化ナトリウムとタリウムを利用したNAI(TI)シンチレーション式と、高純度のゲルマニウムを利用したGe半導体検出器です。

Ge半導体式の検出器とNAI(TI)シンチレーション式の大きな違いは、検出の方法はもちろんですが、その他にエネルギーの分解能という、難しい名称のものとなります。

これは、γ線が検出器に入射して発する各種電子のエネルギーを分解し、電気信号に変換する過程で生ずるノイズからの影響で、緩やかな山を描く出力波形の、鋭さを表す尺度と言う意味ですが、言葉で説明するよりも図をみて貰ったほうが早いかと思います。
分解能

エネルギー分解能が高ければ高いほど出力波形の山の幅は狭くなり、波形の頂上は鋭くなりますので、それぞれのエネルギーがどの放射性物質から発生したのか分析しやすくなります。Ge半導体式の一番の利点はこの能力で、NAI(TI)シンチレーション式と比べてみて分かる通りとても鋭い波形を出力することができます。

しかし、Ge半導体式はとても高額であり、構造上液体窒素を利用して冷却しなくてはなりません。また、取扱いも用意ではなく、とても重いので設置場所も選ぶことから、Ge半導体式単体ではどうしても測定効率が悪くなってしまい、検査にかかるコストも大きくなってしまいます。

そこで活躍するのがNaI(TI)シンチレーション式の測定器です。 NAI(TI)シンチレーション式に使用されている結晶体は比較的構造が簡単で、大きな結晶体を作ることができるため、検出感度を高くすることが容易です。

先ほどお伝えしたようにNAI(TI)シンチレーション式はエネルギー分解能が低いのが難点なのですが、今回の原発事故で拡散されたγ線を放射する放射性物質は、2011/3/15より3日間の調査によるとテルル132、ヨウ素132、ヨウ素131、キセノン133、セシウム137、セシウム136、セシウム134となっております。
核種

この中でずば抜けて半減期が長いものはセシウム134とセシウム137に限られます。事故から半年以上経った今、残存しているγ線を放射する放射性物質はセシウム134とセシウム137が主となることがお分かりになれるかと思います。 もちろん、他のγ線を放射する放射性物質が混入している可能性も十分にありますが、半減期より鑑みても、十分に無視できるレベルまで下がっている事が伺えます。 ただ、一部の天然放射能は、セシウムと近い波形を出す場合があるので、その点に注意して運用しなければなりません。

 

放射能

さぁ、とっても難しいお話のはじまりですね…。これを説明するのが大変なんです。きちんと理解して測定値を読みとり、判断基準にしてくださいね。

答え

放射性物質は、元素です。目に見えない程小さなものです。
もちろん、目でひとつひとつ数を数えるわけにはいきませんので、放射性物質が放射する放射線エネルギーを様々な手法で計数し、放射能の強さに換算しています。

しかしながら、目に見えないものを正確に分析するのは、とても難しい事です。

JIS K 0211「分析化学用語(基礎部門)」によれば、検出下限(検出限界)(limit of detection; LOD, detection limit)とは,検出できる最小量(値)のことであり,定量下限(minimum limit of determination, limit of quantitation; LOQ)とは,ある分析方法で分析種の定量が可能な最小量又は最小濃度とされています。

と、ありますがこれだけ読んでも何のことか解りません。

これから、検出限界と定量下限についてかなり大雑把に説明します。この概念については専門家の中でも様々な見解があり、単純明快には説明できません。あくまで、ニュアンスをつかむ程度の感覚でご理解下さい。なお、今回は無理やりキッチン用のはかりで説明しますが、通常は分析で使用する言葉ですのでお気を付け下さい。
もっと詳しくお知りになりたい方は、分析化学の専門書籍を参考頂くことをお勧めします。

はかり

図のように、キッチン用の重さを計るはかりをイメージしてみて下さい(最小目盛1g)。そのはかりの上に、0.1gの重りをのせてみます。針はうごきません。では、0.3gの重りをのせてみます。針が動きました。ということは、このはかり、この条件の検出限界は0.3gとなります。ちなみに、1gのおもりをのせると1g目盛りの上まで針が動きました。
はかり2
次に2gの重りをのせてみました。すると、2gに若干届きません。しかし、3gをのせてみるときちんと3gの目盛の上にのり、4g以降も同様にきちんと目盛の上にのりました。

このはかり、この条件の定量下限は3gとなります。料理をする上で、0.1g単位まではかる事はなかなかありませんので、料理を対象とした使用条件では十分な計量ができると考えられます。

つまり、検出限界の0g~0.3gまでの数値では、針がふれず、検出できない範囲の重さとなり、検出限界から定量下限の間0.3~3gまでは誤差が生じる可能性がある範囲、定量下限3g以降の範囲については正確性が保たれている範囲という考え方ができます。

これを放射能の強さに置き換えて考えると、例えば0.3Bq/kgが検出限界の機械・分析条件では、0.3Bq/kgまでは検出できず、0.3~3Bq/kgまでの範囲は誤差が生じる可能性がある。3q/kg以上は、数値の正確性が保たれるという考え方に置き換えることができます。この概念をしっかりと理解して、測定値を正確に読み取り、適切な判断をとらねばなりません。

また、検出限界を設定するのは分析する者もしくは検査機関です。機器の性能や、発生するノイズ、試料の密度、分析した結果が何に使用され、どのような精度が必要とされるかを考慮しながら、実際に様々な条件で測定した結果をもとに決定します。(一般的にはブランク値の2~3倍の数値で設定されることが多い)

 


放射能
一番難しい質問です。正直に言うとわかりません。
恐らく世界中の誰も正確に把握できていないはずです。

過剰に不安をあおるような言動は避けるべきですが、『ただち影響はない』を信じて健康へ影響がでても、だれも助けてくれません。

答え

被曝による健康への影響は、明らかになっていない部分が多く、特に低線量被曝については実用的なデータはほとんどありません。
良く耳にする言葉ですが、放射能(線)にしきい値はありませんので「可能なかぎり被曝量を減らしていく」という考えで行動することが必要と考えています。

ちなみに、政府が出した暫定基準は「ガンの発症リスク」を念頭においたもので、その他の健康被害については考慮されていません。
また、被曝による何らかの健康被害がでたとしても、その原因を証明することは難しいようです。

 

きちんとしたデータが無い今、それぞれの主観的な判断で安全基準を設ける事しかできません。はたちょくとしても、出来る限りの事をやらせて頂きますが、こと「放射能」に関しては会員様自身でご判断下さい。私どもにできることは、そのための判断基準を提示する以外にありません。

これから先、情報の開示や検査体制の拡充などを推し進めて参ります。どうぞこれからもよろしくお願いします。

 

 


放射能
不安定な放射性物質は、長い長い年月をかけて、ゆっくり安定物質へと変化していきます。

それ以外は、煮ても焼いても、減る事はありません。放射性物質が「移行」するだけで、全体の量を減らすためには、ただ待つことしかできないのです。

答え

はたちょくは汚染がれきの受け入れに断固反対します。九州の大地を守り、恒久的な安全性と、子供たちの明るい未来を守り続けたいと考えています。
燃やしても、放射性物質の量に変化はありません。重さあたりの含有量が高くなり、濃縮された灰はどこにどう処理されるのでしょうか?

汚染がれき以外にも、住民の総意なく半ば強制的に推し進められる政策には、断固として反対する所存です。どうか、皆様のご協力をお願いいたします。